【レシピ】粉・塩・ドライイースト・水で作る捏ねないパン を先に読む
いろんなことがありすぎて、何が日常で、どうなったら元どおりになるのか、わからなくなったりする今日この頃。変わらない「いつもの」が心の支えになる。
いちごジャムをいただいて、久々に食べたら思いのほかおいしくて、そういえば、いちごジャムを塗ったトーストってコーヒーのおともだな、と、どこかに帰ってきたような気分になった。
シンプルな材料で作ったパンをトーストして、バターは塗らずにジャムだけのせたら、おいしすぎないというか、素朴さがちょうど良い、いつものコーヒーのおともだ。ジャムトーストをおともにコーヒーをすすると、日常を取り戻せそうな気がしてくる。
おうち時間を前向きに過ごすために、家でできる新しいことに挑戦してみるのも面白いけれど、「いつも通り」なんて幻想かもしれないと思えるような時世にあっては、よく見知った「なんてことない」ものをに口にすることも、新鮮に感じられる。「おうち時間の充実」が飽和すると生活臭が恋しくなるのかもしれない。
家で過ごす時間が増え始めた頃、スーパーの店頭から食パンが消え、ホットケーキミックスが消え、薄力粉が消え、強力粉が消えた。簡単なパン作りのレシピがたくさん出回っていたし、家でパンを焼く人も増えたんだろう。
びっくりするほど少ない材料で、簡単に、そこそこの物ができあがるのを知って、私も捏ねないパンをよく作った。
パンを焼くことは非日常ではなくなってしまったから、かつての「いつもの」と今の「いつもの」も、同じではなくなってしまったんだろう。でも、それがどんなジャムトーストであれ、いつものコーヒーのおともにジャムトーストが合うのは、間違いない。
シンプルな材料で作る、なんてことないパンはこんな感じ。
粉・塩・ドライイースト・水で作る捏ねないパン 材料と作り方
※ 底面が直径15cmの鉄鋳物製の鍋とスキレットを使用;ストウブやル・クルーゼ、土鍋などオーブン使用が可能な蓋付き鍋ならなんでも
- 蓋付きの大きめの密閉容器で材料を混ぜ、ゴムべらでひとかたまりになるまで練る
※ 粉・ドライイースト・塩を混ぜてから少しずつ水を加える
※ 表面はなめらかでなくてよい - ①の蓋をして、冷蔵庫で一晩おく(8〜12時間)
- ②を冷蔵庫から出し、打ち粉をした台の上空気を抜きながら広げる。丸め直して生地のとじめを指でつまみ、とじめを下にして密閉容器に戻す。容器に蓋をして1.2倍くらいの大きさに膨らむまで室温に置いておく(2時間くらい;オーブンの発酵機能を使ってもよい)
- 強力粉 適量
- 天板にパンを焼くのに使う鍋と蓋をのせてオーブンに入れ、230℃で余熱する
- 余熱が終わった鍋に③の生地をとじめを上にして入れ、鍋の蓋をのせ、210℃のオーブンで15分焼く
※ 生地をクッキングシートにのせて、シートごと入れると垂直に入れやすい - 蓋を取り、焼き目がつくまで12〜15分焼く
パンを焼くときは、いつもオーバーナイトで捏ねないパンばかり