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おうち時間を振り返るコーヒーのおともに、ミートパテからつくるソーセージマフィン

 

【レシピ】ミートパテからつくるソーセージマフィン を先に読む  

 

パテからつくるソーセージマフィン レシピ

 

外出自粛の緊張もゆるんで、最近は、この2年近い「おうち時間」を振り返ったりしている。思うのは、家で過ごす時間が長くなってつらかったのは、目的や意味と向き合う時間が増えたことだったかもなあ、ということ。「不要不急」という言葉のせい。

 

不要不急オアノットで自分の望みを非優先事項に振り分ける作業を繰り返していると、しょんぼりしてしまう。ひとつひとつ「何のために」「どんな意味が」と問い直しては、「重要でないもので構成されたわたくしの人生」を確認し続けるんだもの。しんどい。果たすべき使命を帯びない人生はウィルスがもたらしたものではないから、自分で受け止めるしかないし。

 

無為に生きてきたツケと言えばそうだけど、もうちょっと高尚な生き方をしていたとしても、やっぱりしょんぼりしてたんじゃないかと思う。大抵のことは不要不急で、「言ってしまえば、大して意味がない」ようなことだから、分が悪い。何と天秤にかけるかの匙加減だし、「より重要なもの」なんていくらでも探せそう。

 

そんな中、「おうち時間の充実」を提案する記事や動画がネット上にたくさん流通したのには、救われた。外出自粛が叫ばれるようになった頃の暇つぶしって、全然のんきな取り組みではなかった気がするんだ。興味の向く先を散らして、ものを考える隙なく時間を埋めることで、実存の危機から逃れようとするような、必死なものだったんじゃないかって。

 

あの盛り上がり、必死だったのは自分だけではなかったかも。誰もかれもを自分と一緒にしちゃダメかな。

 

「おうち時間の充実」は裏を返せば「不要不急は家でやれ」なわけで、「逆に楽しもう」なんて言ってみても、むなしいものにむなしいものを充填するようなこと。SNSにじゃんじゃん上がってくるおうち時間満喫投稿は、むなしさを振り払おうとしてるようにも見えたんだ。とにかくみんなカッカしてたし、気圧されるほどの勢いがあった。

 

コーヒーのおともになる企画だと、家庭で再現できる名店・名物レシピが流行って嬉しかったな。「こんなに手間をかけて劣化版を作るくらいならお取り寄せを」と結論したくなるようなハードルの高いものが多かったけど。読み物として楽しんだ。

 

親しみやすいものもあった。マクドナルドUKがTwitterで公開したソーセージエッグマフィンのレシピとか。見れば想像がつくことしか書いてなくて、「そりゃそうでしょうよ」と思ったあとに「これならできそう」と思わせてくれる親切さだ。

 

レシピ公開から1年半。おうち時間充実のプレッシャーも消えた頃に、今さらながら、ソーセージ(エッグは割愛)マフィンをつくってみようか。手づくりイングリッシュマフィンにも挑戦したことだし、ね。

 

卵を割愛した分、ソーセージにはひき肉ではなくこま肉を使ってボリュームを持たせてみるのはどう?パンチが効きすぎないよう、ブラックペッパーは使わず、味付けはタイムやローズマリーが入ったイタリアンハーブのミックスソルトで。

 

中煎りくらいのコーヒー豆をすっきり淹れて、朝でも昼でも、お日様の出てる時間帯のコーヒーのおともに良いんじゃないかな。

 

おうち時間を振り返るコーヒーのおともに、ミートパテからつくるソーセージマフィン

 

先が見えない状況は変わらず。この先どんな未来にたどり着いて、どんなふうに今を振り返ることになるのかはわからない。パンデミックが収束したとて、人生に目的や意味が湧いて出るわけでもない。でも、長いおうち時間で培った暇つぶしスキルは手の中にある。気を散らしながら、慰めながら、しょんぼりせずにいこう。

 

目的や意味なんてなくって構わない。無用の長物の手なぐさみで上等だ。

 

材料と作り方はこんな感じ

 

 

 

  ミートパテからつくるソーセージマフィン 材料と作り方(3個分)

  1. ソーセージパテをつくる。豚こま肉を細かく切り、にんにくのみじん切りと合わせて粘りが出るまで包丁で叩く。味付けをして3等分し、厚さ1cmくらいの平らな円盤状に成形する
    • 豚こま肉 240g
    • にんにく 小1片 みじん切り
    • ナツメグ 少々
    • ハーブ塩 小さじ1/2
    • 砂糖 小さじ1
       
  2. フライパンを熱し、オリーブオイルをしいて①のパテを乗せる。片面に軽く焼き色をつけたら白ワインをふって蓋をし、5分くらい蒸し焼きにする。蓋をとって面を返し、水分を飛ばしながら両面を焼く
    ※ パテをフライ返しなどで上から抑えて透明な肉汁が出てくれば火が通っているのでOK
    • オリーブオイル 小さじ1
    • 白ワイン 小さじ2
       
  3. ソーセージパテを皿にとり、フライパンを軽く拭いてマフィンを焼く。マフィンは二つに割り、断面をフライパンにこすりつけながら焼き色をつける
    ※ フライパンのサイズに合わせて1回に焼ける分ずつ焼く
  4. 割ったマフィンの底になる方にチーズを1枚乗せ、レンジ加熱する(600W・10秒)。チーズの上にソーセージパテ1枚とマフィンのもう半分をのせる
    ※ 加熱がむらにならないよう1個ずつレンジ加熱する
    • スライスチーズ 3枚