シュトゥルーデルをつくって、「黄桃の缶詰はコーヒーのおともになかなかいいね」と開眼したので、他にも良さそうなものがないか考えてみた。1缶に結構たくさん入っていて、あまっちゃったのだ。
夏のフルーツが缶詰になっているということは、すっかり寒くなってきたこの時季に夏のデザートが食べられるということだ。贅沢。
既にシロップ漬けになっているから、フレッシュな桃を甘く煮て使うレシピだったら、かなりのショートカットになる。ピーチ・メルバなんて、ほぼ盛り付けるだけでできるじゃないか。
ピーチ・メルバは、オペラ歌手ネリー・メルバの功績を讃えようとロンドンのサヴォイ・ホテルで生まれたデザート。最初のバージョンは、バニラビーンズと一緒にポーチした桃をバニラアイスクリームの上にのせ、綿菓子をあしらったものだったらしい。メルバ氏の演じた役にちなんで白鳥の氷彫刻に盛り付けられ、 Pêche au Cygne (フランス語で「桃の白鳥風」)と名付けられた。
これがピーチ・メルバになったのは、考案者であるレストランシェフのエスコフィエ氏がリッツ・カールトン・レストランをオープンしたとき。あしらいの綿菓子をラズベリーピューレに置き換えて、名前も Peach Melba に変えたのだそう。
冷凍ラズベリーを電子レンジ加熱してソースを作れば、あっという間だ。アイスを1個使い切るとそれなりの量になるから、ホイップクリームを割愛しても、物足りないとは感じなかった。缶詰と冷凍のフルーツを使っているのに、「フルーツを食べた」満足感も、ちゃんとある。いいね。酸味も苦味もしっかりあるコーヒーが合うと思う。
熱々コーヒーのおともに、森永「MOW」と缶詰の黄桃でピーチ・メルバ。寒い日に、暖かい室内で、淹れたてのホットコーヒーと一緒に食べる夏のデザートは格別だ。
材料と作り方はこんな感じ。お手軽価格の森永「MOW」を使ったけど
バニラアイスはお好みで、なんでも。ある程度、乳脂肪分が高めのやつがいいと思う。“アイスミルク” や “ラクトアイス” ではなく、“アイスクリーム” と表記のあるものを。
ピーチメルバ 材料と作り方
※ ラズベリーソースは作りやすい量
下準備:アーモンドスライスは、細くカットしておく
- 耐熱容器にラズベリーソースの材料を入れ、ふんわりラップをかけて、600Wの電子レンジで1分加熱し、茶漉しで潰しながら種を濾して除いておく
- 冷凍ラズベリー 30g
- 砂糖 大さじ1/2
- レモン汁 小さじ1
- 水 小さじ1/2
- 器にバニラアイス、半割の黄桃の順にのせる。①のラズベリーソースをかけ、アーモンドスライスを散らす。
- バニラアイス 適量 ※ 森永MOW 1個(140ml)使用
- アーモンドスライス 適量