家でコーヒーを淹れるときには、ペーパードリッパーかマキネッタを使う(ネルもチャレンジしたけど、管理が大変で挫折した)。フレンチプレスのコーヒーメーカーは持っていない。
フレンチプレスって、たとえばこういうやつ
BODUM ボダム CHAMBORD シャンボール フレンチプレス コーヒーメーカー 350ml シルバー 【正規品】 1923-16J
フレンチプレスで淹れた方がいい場合もあるんだろうと思う。店頭で試飲して気に入った味がフレンチプレスだったとかね。シングルオリジンの豆も扱うようなお店だと、試飲のコーヒーはフレンチプレスで淹れていることが多い気がする。
手間がかからない利便性が第一としても、コーヒーのテイスティング(カッピングって言うんですか)をするときには湯を注いで上澄みを飲む方法をとるから、それに似たフレンチプレスは、豆の個性をつぶさに感じとるのに適した淹れ方なのかもしれないね。そうなのかもしれないが、我が家にはない。
理由としては、まず、昭和の日本の家庭では紅茶を淹れるものとして馴染み深い器具だったから、刷り込みとして受け入れがたいものがあったのと。まあまあいい値段のするカフェで、すごくえぐみが強いフレンチプレスのコーヒーを飲んだのが決定打になって、「自分としてはナシ」なものとして、視界の外に押しやってしまっていた。
それが、このあいだ豆を買ったお店で話を聞いていたら、自分でもフレンチプレスで淹れてみたくなってしまった。ペーパードリップだと、オイルがペーパーフィルターにとられて表現されない豆の個性もあるということで、そのお店の豆はフレンチプレスが推奨されているようだったから(ペーパードリップがダメだと言われたわけではない)。
結局、家コーヒーのフレンチプレスデビューは今日までしていないままなのだけれども。
店頭で話を聞きながら、豆と一緒にフレンチプレスのコーヒーメーカーも買って帰ろうかという気持ちになりかけたところで、鍋で沸かした湯に挽いた豆を浸して茶こしで濾してもよい、と教えていただいたのだ。鍋だよ?面食らうでしょう。
生豆を厳選し、不快な味わいが出ないような焙煎をしているから、そのお店の豆は湯温を気にせず沸騰した湯をそのまま使っていいし、蒸らしも要らない、技術がなくても、鍋で淹れても、おいしく入るのだそうだ。
もちろん、技術が伴えばさらに広がる世界があるにしても、家庭で楽しむ分には神経質になる必要はないということ。
さっそく買って帰って、鍋で沸かした湯に浸漬→茶こしで淹れてみたら、果たして。力強く香りの立ったコーヒーが入った。ただ、ペーパードリップに親しんできたから、微粉だけ、ちょっと気になるかな。個人的にはマキネッタで淹れる時にもサイフォン用のペーパーフィルターを使うのが好み[*1]なので、気になると言っても、許容される程度の微粉だと思う。
メッシュの細かい茶こしを使ったらいいのかな。こういうやつ
エムテートリマツ 18-8 ハイテック茶こし バラ 大 1702904
この茶こしを使ってドリップしてる人もいるくらいだから、鍋の湯で4分浸漬した後に濾して使うのだと抽出時間が長くなり過ぎちゃうかも。
プレスしないフレンチプレスの使い方を紹介している動画があった。
浮いた微粉をスプーンで取り除き、プランジャーを押し下げず静かにそろそろと濾し注ぐと、濁らないし微粉も少なく入ると。これは浸漬→茶こしで淹れる場合にも参考になりそう。
挽いたコーヒー粉を、微粉セパレーターに通してから使う、という手もあるかもしれないね。
サザコーヒー パウダーコントロールストッカー メッシュ 3種付き
セパレーターは、ある程度のものが100均茶こしでDIYもできる。これ、やってる人が多くて、誰の発案かわからないので、サムネがわかりやすい茶こしドリップの人の動画をシェアしよう。
コーヒーって、「飲んでおいしい」もあるんだけど、周辺のあれこれを考えるのも、たのしみのひとつだよね。ちょっと気分を変えて、湯に浸して茶こしで淹れてみるのも、面白いかもしれない。
淹れ方で気分を変えたいときのコーヒーのおともに、茶こし。我が家のフレンチプレス導入は、まだしばらく先になりそうだ。
*1:目詰まりで事故など起きる可能性があり、メーカー推奨のやり方でもないのでおすすめはしないです。あと、牛乳で割るときは微粉があったほうが香ばしい気がするのでペーパーフィルターは使わない。