ひなあられって、コーヒーのおともにもすごくいいと思うのだけど、ひなまつり前から当日にかけて、短い期間しか店頭で買えないのが残念。買っておいて、後で食べる。
何か違う一般名称があって、桃の節句の時季にだけ、ひなあられと称して限定パッケージで出る、とかではないんだよね。店頭に並んでいるうちに、買わないといけなくて、意外と賞味期限が長くはないから、大量に買いだめしておくこともできない。儚さもおいしさのうちか。
ネットで探してみても、「期間限定商品」て書いてあるものもある。まだ間に合うけど、そのうちなくなっちゃうんだろうか。
お米の香りが、いいんだろうね。もちと煎餅の間くらいの 餅っぽさ。あられといったら、それは「軽い食感の煎餅」で、ひなあられは「脱水しきった餅」という感じなんだ。カラカラに乾いているのに、しっとりとした餅の湿度を感じる。特別なあられだ。
季節はずれのものを欲しがるのは、無粋なことなのかもしれないけど、このおいしさを楽しめるなら、喜んで無粋のそしりを受け止めようじゃないか。ひなまつりの季節が終わっても、ひなあられを食べたい。コーヒーと一緒に。
移ろう季節の中で立ち止まるコーヒーのおともに、シーズン中に買っておいたひなあられ。ちょっとだけリズムを外して、野暮なコーヒータイムを、楽しもう。
