【レシピ】スウェーデンのサフランパン lussekatt(ルッセカット) を先に読む
lussekatt(ルッセカット) は、スウェーデン在住の方に教えてもらって知ったサフランのパン。スウェーデンでは、12月13日・光の聖人ルシアの日にこのパンを食べるのだそう。ユリウス暦で夜が一番長い日にあたる、再生のお祭りとのこと。冬至のお祭りだね。lussekatt(ルッセカット)という語自体は、「ルシアの猫」という意味らしい。
聖ルシアって、サンタ・ルチアと同じかな。カトリックでも12月13日は同じ名前の聖人の日みたいなんだよね、Saint Lucy's Day。行事食みたいなものは、探せなかった。
他国の行事食を信仰から離して、おいしいおいしいといただいてしまうのは、八百万の神様に親しみを感じる日本人的な感覚かもしれない。
クリスマスにフライドチキンを食べたり、聖バレンタインの日にチョコレートを食べたり、行事食を勝手に変えたり作ってしまったりもする。大雑把なことだなあ。そんな、お祭りにはなんでも乗っかって都合よく楽しみたい国民性によるものか、12月13日にはルッセカットをいただきたい、あいまいな日本の私。
イタリア人とスウェーデン人はコーヒーのおともの天才だと思ってるんだけど、やっぱりね、このパンも、すごくコーヒーに合うんだよね。米食に慣れ親しんだアタマでは思いつかないようなおいしさと言うのかな。乗っからせてください!
パンを作るときはいつも、手軽にドライイーストを使って作るめんどくさがりの自分も、ルッセカットは生イーストを使いたい。何しろ香りがおいしいパンだから。それで、食べるのは焼きたてね。熱々のパンからふわっとたちのぼるサフランと、イーストと、ミルクの香りがいいんだ。
今年は気力がなくて作れなかったので、2年前に作ったときのレシピを備忘のためにメモ。
スウェーデンにはkesellaというフレッシュチーズと生クリームが混ざった乳製品があって、それを使うらしいのだけど、水切りヨーグルトを使った。quark(クワルク)とかでもいいんじゃないかな。あと、スウェーデンのパンのレシピは粉を中力粉に変えて読んだほうがいいことが多くて、強力粉と薄力粉を半々にしている。
12月13日・聖ルシアの日はコーヒーのおともに、lussekatt(ルッセカット) 。年末の気忙しい時期、パンを焼く気持ちの余裕くらいは持っていたい。来年こそ。。。
材料と作り方はこんな感じ
スウェーデンのサフランパンlussekatt(ルッセカット) 材料と作り方(10個分)
- 牛乳を人肌に温め、ほぐした生イーストを溶かす
※ 牛乳は、600W 電子レンジ加熱50秒〜 指を入れてぬるいと感じるくらいに温める - ①に砂糖、サフラン、溶かしたバター、水切りヨーグルト、塩、卵をよく混ぜる
※ 卵の残り1/2は焼く前に使うので取っておく - 砂糖 70g
- サフラン(ホール)0.2g
- 溶かしバター 40g
- 水切ヨーグルト 60g
- 塩 ひとつまみ
- 溶いた卵 1/2個分
- 強力粉と薄力粉をあわせて混ぜ、②を少しずつ注いで混ぜる
- 強力粉 130g
- 薄力粉 130g
- ③がひとまとまりになったら、台にあけ、表面がなめらかなになるまでよく捏ねる
- ④をボウルに戻して、倍の大きさになるまで一次発酵させる
- 発酵した⑤の生地を10等分ぐらいにして、細長くのばして両端からS字状に丸め、巻いた中心にレーズンを押し込む
- レーズン 20粒
- オーブンシートを塗った天板に⑥を並べて卵を塗り、置いておく。
※ オーブンを230℃で予熱開始する - 溶いた卵 1/2個分
- オーブンの予熱が完了したら⑦をオーブンに入れて8〜10分焼く
生イーストは我が家の近所のスーパーには置いていない。通販か、電車に乗って買いに行く
「1g未満なんて計量できない!?」と心配になることはなくて、ホールのサフランは1g未満で売られていることが多く、指でつまめる糸状の形(花の雌しべだからね)をしているので、見た目でだいたい分けたら大丈夫